障害年金証書の見方解説|次回診断書提出年月や年金コードの意味
障害年金の請求を行い受給が決まると、初診日に加入していた実施機関から「年金証書」が届きます。この書類はあなたが障害年金を受け取る権利(受給権)を持っていることを証明する公的な証書であり、非常に重要な役割を果たします。しかし、証書には多くの数字や専門用語が並んでおり、どこをどのように確認すればよいのか戸惑う方も少なくありません。
特に、今後の受給継続に関わる更新時期や、実際に振り込まれる金額の確認方法は、生活設計を立てる上で欠かせない情報です。本記事では、障害年金証書の各項目の意味と、届いた後に確認すべきポイントを解説します。

障害年金証書の主要項目と見方のポイント
年金証書が届いたら、まずは記載内容に誤りがないかを確認することが大切です。左上の基本情報から順に、主要な項目の意味を見ていきましょう。
年金の種類と基礎年金番号、年金コードの確認
証書の上部(青色の部分)には、「年金の種類」、「基礎年金番号」、「年金コード」、「受給権を取得した年月」が記載されています。
〇年金の種類
青色の部分の左上には年金の種類が記載されています。
年金の種類は、老齢、障害、遺族のいずれかが記載されます。
〇基礎年金番号
中央には基礎年金番号が記載されます。
基礎年金番号は10桁の数字で、今後の年金事務所への問い合わせや各種届出において必要となる重要な番号です。
〇年金コード
右上に4桁の年金コードがあります。この番号で「どの種類の年金」が決定したのかを判別できます。
具体例
| 年金コード | 主な年金の種類 |
| 1150 | 老齢基礎・老齢厚生年金 |
| 1350 | 障害基礎・障害厚生年金 |
| 5350 | 障害基礎年金 |
| 6350 | 障害基礎年金(20歳前傷病) |
| 1450 | 遺族基礎・厚生年金 |
〇受給権を取得した年月
受給権取得日とは、法律に基づき年金を受け取る権利が発生した日のことです。一方、支給開始年月は、実際に年金の支払がある最初の月を指します。障害年金は原則として受給権が発生した翌月分から支給されます。
もし過去に遡って受給が認められた「遡及請求」の場合は、この受給権取得日が数年前の日付になっていることがあります。その場合、初回振込時に数年分の年金がまとめて支払われることになりますが、その基準となるのがこの日付です。
厚生年金保険 年金決定通知書の見方
〇基本となる年金額
平均標準報酬と加入月数から計算した年金額が記載されます。(加入期間が300月ない方は300月で計算されます)
〇加給年金額または加算額
障害等級1級または2級の受給権者に、年収850万円未満で65歳未満の配偶者がいる場合、基本となる年金額に加算されます。
国民年金 年金決定通知書の見方
〇基本となる年金額
国民年金の金額が記載されます。こちらは定額となります。
〇加算額
年収850万円未満で18歳年度末までのお子様がいる場合に基本となる年金額に加算されます。
(一定の障害を持つお子様の場合は20歳未満)
障害等級と支給額のチェック
障害等級は、「1級」「2級」「3級」のいずれかが決定されます。支給額については、基本となる年金額に加え、配偶者加給年金額や子の加算額が含まれているかを確認してください。
記載されている金額は「年額」です。実際に2ヶ月に1回振り込まれる額は、この金額を6分割した額(1円未満切り捨て)となります。また、障害厚生年金と障害基礎年金の両方を受給する場合は、それぞれの欄に記載された金額を合算したものが総受給額となります。
受給継続に関わる「次回診断書提出年月」の重要性
障害年金証書の中で、最も注意深く確認すべき項目の一つが、証書の右下に記載されている「次回診断書提出年月」です。これは、いわば年金の「更新期限」を指します。
有期認定と永久認定の見分け方
障害年金の認定には、一定期間ごとに障害の状態を確認する「有期認定」と、更新の必要がない「永久認定」の2種類があります。
- 有期認定の場合:次回診断書提出年月の欄に、具体的な年月(例:令和10年3月など)が印字されています。この時期に再度診断書を提出し、障害の状態を審査することになります。指定された提出年月の3ヶ月前を目安に、日本年金機構等から「診断書(継続届)」が郵送されてきます。もし提出が遅れると、年金の支払が一時差し止められる可能性があるため注意が必要です。日頃から通院を継続し、医師に自身の症状や日常生活の困難さを正確に伝えておくことが、スムーズな更新につながります。
- 永久認定の場合:次回診断書提出年月の欄が「**年**月」のようにアスタリスクで表示されているか、空白になっています。手足の切断や人工関節の挿入など、症状が固定しており変化がないと判断された場合にこの認定が行われます。
証書が届いた後の流れとトラブルへの対処法
年金証書が届いたからといって、すぐに口座にお金が振り込まれるわけではありません。証書到着後の流れと、万が一の際のトラブル対処法について解説します。
初回振込日と年金支払通知書の到着
年金証書が届いてから、実際に最初の年金が振り込まれるまでには、通常1ヶ月から2ヶ月程度の期間を要します。
証書の到着からしばらくすると、日本年金機構等から「年金支払通知書」が届きます。この通知書には、具体的な「初回振込日」と「振込金額」が記載されています。年金は偶数月の15日に、前月と前々月の2ヶ月分が後払いされる仕組みですが、初回のみ奇数月に振り込まれるケースもあります。
証書受領後に「いつ入金されるのか」と不安になる方も多いですが、まずはこの支払通知書が届くのを待つことになります。
証書の紛失・汚損による再発行手続き
年金証書は、他の福祉サービスの申請や、ローンの審査などで提出を求められることがある大切な書類です。万が一、紛失したり汚したりしてしまった場合は、再発行の手続きを行うことができます。
再発行の手続きは、最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターで行います。「年金証書再交付申請書」を提出することで、後日新しい証書が郵送されます。窓口で即日交付されるわけではないため、必要になった際に慌てないよう、紛失に気づいた時点で早めに手続きを済ませておくのが賢明です。
なお、年金証書と「年金決定通知書」は混同されやすいですが、決定通知書は決定の内容を知らせるものであり、証書とは異なります。公的な証明には証書が必要になるため、セットで保管しておくことをおすすめします。
まとめ:障害年金証書の見方を把握して将来の更新に備えよう
障害年金証書は、単に受給を知らせる通知ではなく、あなたの受給権を証明し、今後の生活を支えるための重要なデータが詰まった書類です。
特に「等級」「年金額」「次回診断書提出年月」の3点は、届いた直後に必ず確認しておくことをおすすめします。有期認定の方は、数年後の更新時期を意識しながら治療を継続し、次回の再認定に備えることが、長期にわたって安心して受給を続けるための鍵となります。
証書の記載内容について不明な点がある場合や、次回の更新手続きに不安を感じる場合は、障害年金を専門とする社会保険労務士などの専門家に相談することも有効な手段です。正しい知識を持ち、適切に管理することで、障害年金という大切な権利を守っていきましょう。